2016/09/27

LIXILからの新提案「凝縮と開放の家」

住関連大手のLIXILが、台場で今夏開催された展覧会「ハウスビジョン」で建築家・坂 茂氏とコラボした斬新な発想の住宅「凝縮と開放の家」をエキシビションハウスとして出展した。その特徴は、大きく分けて3つ。まずテーマのひとつである〝凝縮〟にあたるのが、風呂・トイレ・キッチン・洗面といった生活のコアともいえる部分をひとまとめにしたユニット「ライフコア」だ。通常の住宅は給排水を床下に設置するため、建築後の間取りの変更は困難をきたすが、ライフコアは水を上方に処理する画期的な給排水システムを採用することにより、部屋のどこにでも水まわりを簡単に配置・移動できるようになった。
そしてもうひとつのテーマ〝開放〟にあたるのが、「PHPパネル」と「大きな窓」だ。紙のハニカムを合板で挟んだPHPパネルは強度と軽さを兼ね備えた素材で、これを家型のフレームにして土台に取り付けることで、あっという間に基本の骨組みは完了してしまう。また、このフレーム自体が建築を支える構造になっているので、室内には太い梁や大きな柱のない開放感あふれる空間が誕生するのだ。
さらに、大きな窓は単に外がよく見えるだけでなく、水平になるまで跳ね上げたり、家の側面に収納できたりするので、室内と屋外の間に遮るもののない、この上ない開放感が味わえる。

 

建築構造がシンプルなので、webで広さや間取りを設計・見積依頼ができる点もユニークな「凝縮と開放の家」。とくにPHPパネル構造は短い工期で建てられるので、災害時の仮設住宅や東京オリンピックに向けた宿泊施設の需要への対応に期待できる。

 

gaikan situnai
「凝縮と開放の家」の外観。室内に見える白いユニットが「ライフコア」だ。その上方から壁に繋がっているのが給排水システム。

 

 

php

強度と軽さを兼ね備えたPHPパネル。蜂の巣状の紙製ハニカムを合板で挟むことによって作られている。

 

zipper

家の表面は防水性のテント膜で覆われている。洋服のようにジッパーで着脱可能で、好きな色や柄をプリントすることもできる。

 

furo

バスタブを使わない時はライフコアに収納し、そこは通路になる。限られたスペースを活用する上で有効な手段だ。住宅でこの発想はなかった。

 

2016年11月号掲載の「凝縮と開放の家」について、株式会社LIXIL デザイン部 白井部長が解説。

 

 

 

このページの先頭へ