「肝臓の働きを助ける」と、酒飲みの間では言い訳のごとく重宝されるしじみ貝。日本で穫れるしじみは、汽水域で穫れるやまとしじみと、淡水で育つましじみ、瀬田しじみの3種が主。漁獲量の9割以上を占めるやまとしじみはおなじみだが、ましじみ、瀬田しじみはほとんど市場に出回ることがない。3つのうちでは瀬田しじみが最も味の評価が高いという。ならば試してみたいと思うのが当然というもの。

 光沢のある厚めの殻に包まれたふくよかな腹。肉厚の身はクリーミーで豊かなコクがあるが、淡水を吸って育った澱みのない上品さも併せ持つ。一粒一粒に味わいを感じる食べ応えの良さに箸が止まらない。「食べたら違いがわかる」と漁師が言うのも納得の味だ。
 
 琵琶湖から流れる唯一の河川・瀬田川で獲れる固有種の瀬田しじみは、かつては全国に出荷されていたが、琵琶湖の開発で激減し、一時期は絶滅の危機に陥った。漁連などの努力で今は年間7~10トンまで漁獲量が回復したが、希少な食材であることに変わりはない。

瀬田しじみ

縄文時代の貝塚・石山貝塚などにもその姿は見られ、高度成長期までは豊かな漁獲量を誇っていた人々のたんぱく源だった。


浅鍋に砂を吐かせたしじみと酒と塩を入れ、蓋をして強火にかける。途中ゆすりながら、貝の口が開いたら小口切りにしたねぎや三つ葉を散らし、火を止める。淡水の貝なので、塩は気持ち多めにすると味が締まる。

フライパンに叩き潰したにんにく1片、種を抜いた鷹の爪1本、オリーブオイルを入れ、火にかける。にんにくのいい香りがしてきたら砂を吐かせたしじみを一気に入れて蓋をする。強火にして塩と酒を回し入れ、貝が開くまで時々鍋をゆする。最後に緑(ねぎなど)を散らして出来上がり。

瀬田町漁業協同組合

住所 滋賀県大津市瀬田1-21-19
電話 077-545-0055
   

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