冬の長い北国・山形では昔から漬物などの保存食が発達してきた。現在も山形では様々な漬物を食す。漬物野菜の代表格ともいえるキュウリとナスは漬物に適した品種を多く生産しており、その味は他で味わうことのない存在感がある。

 キュウリをへし折り、生のままかぶりつく。口の中で響く歯ごたえで鮮度と密度がわかると言っても大げさではない。バリバリと元気な食感に思わず顔がほころぶ。

 この時期、旬を迎えて山形の夏野菜はみずみずしさと滋味に富み、ことさらに旨くなる。漬物用に改良された小ナスは皮が軟らかであくが少なく、水分をたっぷりたたえ、噛むと口の中に甘い潤いが広がる。

 鮮度の良い夏野菜は、山形の郷土料理「だし」となるべく、もいでまもなく刻まれる。納豆昆布と醤油のコクに引き立てられ、肴としても惣菜としても重宝される定番料理として山形の食文化を支えている。

 大地の養分をしっかり吸った山形野菜。わざわざ取り寄せる価値はある。

山形の夏野菜
水分をしっかり蓄えた野菜こそ夏野菜。そう言わしめるような豊かな実り。春から初夏にかけて旬を迎えるおかひじきも、山形の名産。

キュウリ、ナス、ねぎ、茗荷、大葉を細かく刻む。
好みでオクラを入れてもいい。

だしづくりには欠かせないという納豆昆布を入れ、醤油で合える。

そのまま肴にしても、冷や奴にのせても旨い。あつあつの白飯に乗せれば何杯でもいけてしまう、山形の夏に欠かせない味だ。

山形伝統のナス漬けはヘタの付いた小ナスを丸ごと漬け込む。好みの塩加減に鷹の爪、ミョウバンを入れ、しっかり重石をすればあとは放っておけばよい。皮が薄いから半日もすれば食べられる。翌日は美しい紺色に染まり、味も浸みてもっと旨い。水分が抜け、甘みが凝縮されて何ともいい味になる。

大きめの鍋に水と塩をひとつまみ加え、湯を沸かす。おかひじきを入れたら2~3呼吸で引き上げ、冷水に放つ。ザクザク切って水気を絞ったおかひじきを、少し多めの和辛子と醤油を混ぜた中に入れ、和える。細いが立派に多肉質な葉が蓄えた水分と、辛子醤油が噛むごとに口を潤す。

JAおいしさ直売所 南館店(JA山形)

住所

山形市南館3-7-4

電話 023-645-5001
HP www.jayamagata.or.jp/

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