日本一運行時間が長い定期普通列車 8時間耐久乗車記
[2010-06-09]
「男の隠れ家」本誌では語ることの出来ない取材裏話や 追加情報、はたまた個人的な四方山話まで、何の役にも 立たないコラムを連載します。どんな奴が「男の隠れ家」を 作っているのか、興味のある方はどうぞ寄ってらっしゃい。 (今週は YK→TA) 6月26日発行の男の隠れ家8月号は「ローカル線&個室列車特集」です。私の担当は「根室本線」。事前に調べると、308kmを8時間で走る日本で運行時間が最も長い定期運転の普通列車があるという。興味のない人に言わせれば「こんなに時間かかって、何が面白いの」だと思います。でも、なんかこういうの好きなんですよね。他人から見て無駄だと思えることが。 ではしゅっぱ~つ。 9時37分滝川発 滝川駅で飲み物やおやつを買い込んで1番線ホームで8時間をともにするキハ40を待っていると、同好の士が何人かがカメラを構えている姿が。出発時刻のおよそ10分前、待望の旧国鉄色の橙色ではなく、白いボディに緑のラインの入ったキハ40がホームに入ってきた。 でもこの列車は定期運行の普通列車。乗客の大半は地元のおじいさんやおばあさん。見飽きた車窓なのだろう、みんな居眠りで時間をつぶしている。こちらは出発直後とあってワクワクしながら車窓を眺めている。 滝川から1時間ほどで富良野着。ここで初めて長時間停車する。駅弁でも買ってこようかなと思ってホーム降りると、橙色のキハが後ろから連結されようとしているじゃないですか。おお、ここから旧国鉄色の車両が。連結を終了した車両は、なにやらへたくそな熱いキスを交わす恋人のように見えるのは私だけ? 12時46分新得着 12時50分新得発 富良野を過ぎてしばらくすると幾つものトンネルをくぐり、そのトンネルの中で特急列車待ちの停車を強いられます。新得を過ぎ、十勝清水駅から高校生がどかどか乗ってきてほぼ満員になる。まだ午後1時前だぞ。中間試験か。その騒々しい団体も帯広に着くまでにほぼいなくなった。 13時50分帯広着 14時22分帯広発 帯広では32分の停車。駅弁とコーヒーを買いに駅の外へ出る。駅弁屋さんが見つからず駅ナカで帯広名物豚丼を買う。コーヒー屋さんは……あった。「今から淹れますから」って。出発時刻が迫っているのでかなりあわてるが、店員さんはおいしいコーヒーを丹念に淹れてくれている。このあたりから、風景は牧草地を防風林が続く十勝のそれに変わっていた。乗客を数えたら3名。全員この列車完乗目的の人だけ。 17時39分 釧路着 厚内駅を過ぎると車窓は十勝から釧路根室の湿地帯に変わってきました。海も見え始めました。まもなく、列車は終点釧路に。ずっと一緒だった完乗目的の二人から、どちらともなく「お疲れ様でした」の声がかかりました。列車の到着したホームからは去りがたく、改札口までの歩みが遅くなります。改札口で乗車券と「2429D完全乗車証」を交換したが、旅をともにした乗車券の方がなんだか愛着あったなぁ。達成感よりも「はい、おしまい」というなんの感慨もないエンディング。さあ、釧路名物の炉端で一人で乾杯でもしようかな。でも宿を決める方が先ですね。 >> 本誌編集部コラム「男の隠れ家編集部です」 次週へつづく 「男の隠れ家編集部です」過去の記事 ・オーディオの中でもひときわローテク、ビジュアルも個性的な機器とは? ・小さな若芽に一喜一憂 ・雑誌とは ・母系社会がつたえるもの ・6月号(4月27日発売)は「日本の聖地」特集 … |
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