辛さ以上に旨味へのこだわり、ケンタッキーフライドチキンの静かなる挑戦
[2010-06-04]
辛さだけでなく旨味を徹底研究同社商品開発担当の杉村智也氏は「ハバネロボンレス」についてこう話す。 「今回、こだわったのは辛さと旨味のバランス。辛さだけを追求すると味はほとんどなく、ただ痛いだけになってしまう。旨味を感じる辛さのバランスに苦労した」 社内で行われた試作品の試食会では、食べるや否や大量に汗を滴らすスタッフもいたという。開発者の熱意と苦労は、香辛料の摂取過多が胃腸を刺激し、「翌日トイレに駆け込む日々も少なくなかった」というエピソードからも伺い知ることができる。 まずは「レッドホットチキン」からかぶりつく。サクッとした衣の食感のすぐ後から柔らかな歯触り。一口、二口と食べるうちに辛さがじんわりと舌を刺激してくる。 夢中で食べていると一瞬でなくなり、「ハバネロボンレス」に手を伸ばす。先ほどより衣がカリッとしていて、瞬く間にジューシーなもも肉の肉汁が口中に広がる。説明どおり、肉にはしっかり香辛料で味付けされているのがわかり、さらに強めの辛さが舌をピリリと刺激してくるが、旨味はしっかりと味わうことができた。熱さと辛さの程よいWパンチにハンカチで何度も汗をおさえる。 すでに口中が良い感じで刺激されているが、ここでやっと「ハバネロボンレス」に「激辛ソース」を少しかけてみる。ソースの見た目はラー油のようだが、フルーティーな酸味があるようだ。舌の上で味わってみると、辛味と酸味の相性がよく、チキンの脂気を爽やかにしてくれる。とはいってもやはりかなり辛く、ペットボトルの水は瞬く間になくなった。 そして完食した頃、チキンのおかわりができるというアナウンス。手を上げる参加者は意外に多く、女性も臆せずおかわりをし、黙々と食べ続けている。やはり辛さだけではないジューシーな味わいがあるからこそ、これほどの食欲を刺激するのだろうか。ベースとなる「オリジナルチキン」から受け継いだ独自の製法の潜在力を改めて感じた。 「オリジナルチキン」のこだわりをしっかりと受け継ぎながらも、繊細な試みを見事に成し遂げ、思い通りの味を追求した2010年の「ハバネロボンレス」。この夏、足しげく店に通う自分の姿が目に浮かんだ。
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