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都会の一隅にある、こんな路線

[2010-05-10]

 名鉄車両の誕生と終焉を見守る

(2)名鉄築港線


築港線の終点東名古屋港駅
築港線の終点東名古屋港駅(クリックで拡大)

 名古屋市港区にあり、中部空港行き「ミュースカイ」も走る名鉄常滑線の大江駅から分岐し、東名古屋港駅まで一駅、1.5kmの路線です。鶴見線大川支線と同様、臨海工業地帯の貨物・通勤輸送線として大正13年に開業しており、沿線はやはり工場だけです。終点東名古屋港駅から先へも臨港線がのびており、路線の途中で名古屋臨海鉄道への連絡線が分岐するなど、大川支線のように袋小路のどん詰まりにはなっていません。

 真ん中あたりには「ダイヤモンドクロッシン グ」の話で紹介した臨海鉄道との交差点があります。運行形態も似ており、朝夕のみの運行で平日20往復、土曜12往復、休日7往復となっていて昼間の運転はないのですが、東レや三菱の大工場が並び、幹線道路も通っていて、運行本数のわりに利用者は少なくありません。

 東名古屋港駅は無人で駅務機器もないため、大江駅の築港線ホームへの跨線橋に改札機が設置され、これが東名古屋港駅改札口の役目を果たしています。また、この線は名鉄の新車搬入と廃車搬出・解体に使われるため、名鉄車両の誕生と終焉を見守る路線ともいえます。


 レトロ駅舎としても人気

(3)南海高野線(汐見橋線)


高野線のかつてのターミナル汐見橋駅
高野線のかつてのターミナル汐見橋駅(クリックで拡大)

昭和30年代の雰囲気を残す汐見橋駅コンコース
昭和30年代の雰囲気を残す汐見橋駅コンコース(クリックで拡大)


 大阪市西成区と浪速区を走る岸里玉出~汐見橋間4.6kmの路線です。高野鉄道の本線として明治33年に開業したもので、高野線の難波乗り入れ開始後は汐見橋の方が支線のようになってしまいましたが、今でも戸籍上はこちらが高野線なのです。線路も汐見橋側から高野山方面へ、南海本線をオーバークロスする形で直通していましたが、岸里玉出周辺の高架化により分断され、事実上支線扱いになってしまいました。

 今では終日ほぼ30分間隔で2両編成の電車が走るだけですが、複線の線路や貨物ヤードの跡地に本線の面影が見て取れます。終点汐見橋駅は千日前通りに面したビル街の只中にあるのに昭和31年の改築当時の趣をそのまま残しており、レトロ駅舎として近頃は人気もあるようです。すぐ下に最先端設備を誇る阪神なんば線の桜川駅ができましたが、汐見橋駅は特に影響もなくそのままの佇まいを続けています。

 これらの路線は距離も短く車窓風景もぱっとしませんが、ちょっと変わった雰囲気のショートトリップを味わってみるのも、たまにはいいかもしれません。





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鉄学の道

山本浩(やまもとひろし)。南海電気鉄道勤務。学生の頃から鉄道好きの鉄道会社員の目線で鉄道業界のあれこれを書き下ろす。自社の貴重でレアな話題も時折飛び出します?

→  http://www.nankai.co.jp/

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