都会の一隅にある、こんな路線
[2010-05-10]
鉄道コラム「鉄学の道」/毎週月曜更新 乗りつぶし率99%の鉄道会社員が 書き下ろす鉄分たっぷりコラム。 自社の貴重でレアな話題も 時折飛び出します? 「都会のローカル線」というタイトルで時折メディアに紹介される路線があります。街中なのに利用者数も運行本数も少なく、少数の日常利用客と鉄ちゃん達以外にはあまり知られることのない目立たない路線を指していますが、一応それぞれの存立意義はあるので、「ローカル」という言い方は必ずしも適切ではないかもしれません。今回はそのうち代表的な3路線をご紹介してみます。 工場地帯にひっそり佇む (1)JR鶴見線大川支線横浜市と川崎市にまたがり京浜工業地帯の工場群を縫って走る鶴見線の一支線です。鶴見線本線の武蔵白石駅構内で分岐し、終点大川駅まで一駅、わずか1kmの路線です。 沿線は全て工場で、終点大川駅を降りても工場以外何もありません。鶴見周辺工業地帯の貨物・通勤輸送のため設立された鶴見臨港鉄道の貨物線として大正15年に開通、昭和5年には旅客営業も始め、昭和18年に鶴見臨港鉄道が国有化されたため国鉄鶴見線の一部となりました。 現在では貨物輸送はなくなり、工場の通勤客用の電車が平日朝4往復と夜5往復、土休日は朝2往復と夜1往復走るだけで、1日の平均乗車人員は1000人ほど、うち9割が定期券旅客です。昼間はまったく運行されませんが、並行する道路を歩いても武蔵白石駅まで10分ほどです。 車体長17m級旧型国電の最後の生き残りだったクモハ12形がここで運行(平成8年まで)していた頃は多数の鉄ちゃんでにぎわいましたが、現在は205系3両編成になり、休日は人気もなくひっそりしています。 |
山本浩(やまもとひろし)。南海電気鉄道勤務。学生の頃から鉄道好きの鉄道会社員の目線で鉄道業界のあれこれを書き下ろす。自社の貴重でレアな話題も時折飛び出します?
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