人生を変えるようなアイロンがけとは?− 松澤等(エクストリームアイロニスト)

[2009-05-27]

 そう語る松澤氏だが、すぐには実践することなく数年を過ごす。実際にエクストリームアイロニングを経験したのはテレビで知ってから6年後の2004年。落ち込んだ気分を変えるために軽い気持ちで試したことが人生を変えてしまったという。

 「オーストラリアから帰国当初は、長い間豊かな自然の中で暮らしていたことで、日本の環境に馴染めず悶々とした日々を送っていました。それで気分を変える意味で筑波山に登ってアイロンでも掛けてみようと思ったんです。最初は軽い気持ちで、ただ山頂で、以前テレビで見たふざけたアイロン掛けの真似ごとをして写真でも撮りたいという感じでした。そうしてアウトドア仲間と重いアイロンとアイロン台を担いで筑波山に登りました。

筑波山でのアイロニング
筑波山でのアイロニング(クリックで拡大)
 実際に山頂まで行って、アイロン台を設置して、恥ずかしながらアイロン掛けをしてみたんです。最初は照れ笑いしていましたが、次第に心地よさが芽生えて、鳥肌が立ってきました。最後は想像を超える達成感と癒しが押し寄せてきました。不思議なことですが、山頂でアイロン掛けをしているときに自然と調和する感じが得られたんです。ただ登山するだけでは味わえない貴重な感覚でした。それからはもう楽しくて、時間があればアイロンを持って様々なアウトドアに挑戦しています」

 この経験が“究極の達成感と究極の癒し”となり、本格的にこのスポーツに向き合うようになったのだ。今では、さらに上のチャレンジとして、カヌーやサーフィン中にもアイロン掛けをするという離れ業も行っていると言う。普通の人にはとってはシワを伸ばすための道具だが、松澤氏にとってはアイロンは生活になくてはならない癒しのツールとなっている(ちなみに、アイロン掛けに元々癒しを感じない友人は、山頂でアイロン掛けをしたが、一切理解できなかったそうだ)。松澤氏によると、究極の達成感と究極の癒しを味わうには、まずアイロン掛けを好きであることが前提とのことだ。
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