鉄道荷物輸送 昔「チッキ」と呼ばれたものがあった
[2010-04-19]
昭和51年1月、最終的に鉄道荷物輸送に引導を渡すことになる運命的ライバルが誕生します。そう、クロネコヤマトの宅急便です。初日の取り扱い個数がわずか11個だった宅急便は、家から家へ配達してくれるという当時の常識を超えたサービスで忽ち急成長、8年後には年間取り扱い個数が1億個を超えました。 すぐに同業他社も追随し、宅配便は生活の一部になりました。この利便性には駅留め原則の鉄道荷物は対抗することができず、取り扱いは急速に減少、ついにJR転換を控えた合理化で昭和61年11月をもって実質廃止となります(特例として、新聞輸送だけは一部で続いています)。現在、JR貨物のコンテナ列車が宅配便会社のロゴを付けたコンテナをずらりと搭載して走っているのを見ると、なにやら皮肉めいたものを感じます。 最後に一つ、荷物車のなかには、一般に知られることのない「幻」の車両がありました。マニ30形2000番台、日銀の現金輸送車です。普通の荷物車より窓が少なく一種異様な雰囲気で、公開情報がないためマニアの間でもウワサの謎めいた車両でしたが、全車廃車となり、小樽の鉄道記念館で1両だけ保存され、今は車内を見ることもできます。こんな車両があったことも、今では歴史のページに残るだけです。 >> 鉄道コラム「鉄学の道」 次週へつづく 鉄道コラム「鉄学の道」過去の記事 ・電車の保存 残してほしいあの電車 ・電車の「交差点」 ダイヤモンド・クロッシング ・2等車、1等車、そしてグリーン車、特別車 ・「ロマンスカー」にロマンスはあるか? ・さらば急行列車 青春は遠き彼方 … |
山本浩(やまもとひろし)。南海電気鉄道勤務。学生の頃から鉄道好きの鉄道会社員の目線で鉄道業界のあれこれを書き下ろす。自社の貴重でレアな話題も時折飛び出します?
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