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日本人で良かった! 駅弁の楽しみ

[2010-02-22]

鉄道コラム「鉄学の道」/毎週月曜更新

乗りつぶし率99%の鉄道会社員が 
書き下ろす鉄分たっぷりコラム。

自社の貴重でレアな話題も 
時折飛び出します? 



 日本での鉄道の旅の楽しみといえば、駅弁を挙げる人はかなり多いと思います。食堂車がほとんど消えてしまった今、車窓を眺めつつ食事をとるのはやはり地方色豊かな駅弁で、と誰しも期待するでしょう。列車に乗ってまで全国画一のコンビニ弁当というのはちょっと勿体なさすぎます(駅弁売店が閉まっているときは仕方ないですが)。幸い、食堂車と違って駅弁はまだまだ衰退せず、今も多彩な新製品が続々と登場し、我々の期待に応えてくれています。


駅弁の始まり


有名駅弁の代表 「峠の釜めし」と「いかめし」
有名駅弁の代表 「峠の釜めし」と「いかめし」(クリックで拡大)

 日本の駅弁の始まりは、実は明確ではありません。以前は明治18年に宇都宮駅で売られた握り飯、というのが定説でしたが、その後高崎や神戸などから異論が出て、どれが最初か分からなくなりました。

 しかし、折り詰めの「弁当」として発売されたのは、明治23年の姫路駅が最初のようです。その後次第に全国の主要駅に普及し、昭和30~40年代のホームでは長距離列車が着くたびに駅弁の立ち売りが「ベントー、ベントー」と呼ばわりながら行き来し、列車の窓から顔を出した乗客とやりとりする光景がどこでも見られました。

 現在では普通列車といえど窓が開かない車両が多く、停車時間も切り詰められ、弁当立ち売りの姿は郷愁の世界へと入りつつあります。駅弁販売の主体は構内店舗となり、駅以外での販売に力を入れる業者もあります。


「駅弁」、その定義とは?


 JRの駅弁には「社団法人日本鉄道構内営業中央会」という組織があり、平成21年10月現在の会員数は135業者、そのうち113業者が駅弁の製造・販売業です。会員業者の駅弁には歌舞伎風書体の「駅弁」という字と日の丸を組み合わせた登録商標の駅弁マークが付いており、これをもって「駅弁」の定義とする考え方もあります。

 ただし、JRの構内営業の団体ですから、私鉄の駅で売る駅弁は対象外です。駅弁業者には100年以上営業する老舗も多く、中には駅弁から出発して年商数十億の外食産業になっている業者もあります。「駅弁の日」というのも制定されていまして、4月10日がその日です。何故4月10日かというと、弁当の「弁」の字を解体すると「4」と「十」になり、「当」は「十(とう)」に通じるから、だそうです。ちょっと無理してる感がなきにしもあらずですが。

鉄学の道

山本浩(やまもとひろし)。南海電気鉄道勤務。学生の頃から鉄道好きの鉄道会社員の目線で鉄道業界のあれこれを書き下ろす。自社の貴重でレアな話題も時折飛び出します?

→  http://www.nankai.co.jp/

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