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鉄道の青信号は白かった? 信号機の話

[2010-01-29]

初期の進行信号は白だった


 最初の灯火信号は、「最も見やすい」という観点から、停止信号が赤、進行信号が白となっていました。しかし、白色灯は街路灯などと区別しにくく、停止信号の赤色レンズが割れると白色灯(進行)になってしまうなど不都合があり、緑色灯に変えられたということです。

 鉄道信号の基本は「閉塞」です。つまり、次の信号機までの間(閉塞区間)に列車がいるかいないかを検知して、いなければ進行信号、いれば停止信号を出す、というものです。一つ先の閉塞区間に列車がいる場合は注意信号を出します。現在最も一般的な自動閉塞方式では、2本のレールに微弱な電流を流して回路を構成しておき(軌道回路)、列車がいれば2本のレールの電流が車輪と車軸を介して短絡されることで列車の存在を電気的に検知し、信号を出すようになっています。


色の組み合わせでスピード管理も


 一つの閉塞区間には一列車しか入れないため、運転本数が多いと閉塞区間を短くする、つまり信号機の数を増やすことになります。そうなると、進行・注意・停止の3段階の信号では足りなくなり、4灯式・5灯式の信号機を使って、黄・黄(警戒)、黄・緑(減速)など信号の種類を増やすことが必要になります(会社によって異なりますが、南海電鉄も含め一般には進行・減速・注意・警戒・停止の5種類が使われています。黄・緑の点滅(抑速)や緑・緑(高速進行)という例もあります)。

5灯式信号機(京急)
5灯式信号機(京急)
(クリックで拡大)
黄・緑の信号灯(通称YG信号)が点灯するのは減速信号
黄・緑の信号灯(通称YG信号)が点灯するのは減速信号(クリックで拡大)

 閉塞区間の信号(閉塞信号機)のほか、分岐機のある駅には駅に入るところに場内信号機、駅を出るところに出発信号機があり、駅構内の安全を確保しています(列車が発車するとき「出発進行」と言うのは、出発信号機に進行信号が出ているという意味です)。

 鉄道の運行本数の増加や高速化に伴い、その信号システムもどんどん複雑化・高度化していきました。しかし、信号機が高度になっても信号の見落としや無視があれば、信号機は役に立たず事故になります。それを防ぐため機械的に停止信号で強制停止させる装置(ATS)や車内信号機の指示する速度以下で運転しないと強制的に減速する装置(ATC)などが次々と開発されました。信号の発達は、運転ミスとの戦いだったと言い換えることもできるでしょう。道路でも鉄道でも、安全を担保するのは最後は「人」なのです。





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鉄学の道

山本浩(やまもとひろし)。南海電気鉄道勤務。学生の頃から鉄道好きの鉄道会社員の目線で鉄道業界のあれこれを書き下ろす。自社の貴重でレアな話題も時折飛び出します?

→  http://www.nankai.co.jp/

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