テープ式接着剤のススメ
[2009-11-09]
テープ糊は両面テープの進化系?さきほど私は、両面テープとテープ糊とを強引に「テープ式の接着剤」とひとつにカテゴライズしてしまいました。今でこそあまり似ていない両者ですが、個人的にはテープ糊は両面テープの発展形ではないかと考えています。 日本で入手できる両面テープのポピュラーな製品は、ニチバンの「ナイスタック」でしょうか。最初にテープ状のものをセロハンテープと同じように対象物に貼り付けますが、その後裏側の「剥離紙(はくりし)」をはがし、粘着剤だけを対象物に残す方式です。 本製品はシンプルで、しかも粘着剤は強力なので、私はいつもこの製品を手放すことができません。ちなみにナイスタックの紙箱にはちゃんとテープカッター(ギザギザの刃)が備わっています。けれども、これだけでは切りっぱなしのテープが出来上がるだけです。細かい工作の際には、ハサミやカッターナイフを使ってテープをさらに整形してあげると良いでしょう。 ナイスタックのような両面テープが登場して以降、対象物に粘着剤を貼り付けるのと同時に剥離紙を半自動ではがす機構を備えたケース(テープディスペンサー)をセットにした製品がいくつかのメーカーから登場しました。たとえばソニーケミカル(当時)の「ワンツースパット」という製品が思い当たります。しかしこうした初期の製品は剥離紙をケースの外側に排出する方式でした。しばらくして剥離紙をケース内部に巻き取って回収する製品が現れ、粘着剤も改良され、結果としてケースからは粘着剤だけが供給される仕組みとなり、この時点でテープ糊の完成に至ったのではないかと思います。 私の知る限りでは、最初に手にしたテープ糊は(万年筆で有名な)ドイツ・ペリカン社の製品です。現在は廃番となってしまったそれはサイズこそ大型でしたが、ケースの機構も粘着剤の設定も良く、使いやすい製品でした。その後あっという間に日本の製品が大量に登場し、現在は皆さんご存じの状況です。そういえば、ドットタイプのテープ糊も海外製品で見たのが初めてだったはずなのですが。 テープ糊は今後も注目のジャンルどこが最初でどうなってという話は、もはや分からないのですが、とにかく近年の各社におけるテープ糊の改良(小型化・新機構・個性的な外観)の勢いは凄まじいものがあります。けれども、こうした作り手の熱気に対し、テープ糊のユーザーはまだまだ少ないようにも思います。 テープ糊のメリットは、手を汚さず、必要な箇所に適量の粘着剤を的確に塗布できること。乾燥時間が不要。比較的保存性に優れ、持ち歩きに便利なこと。デメリットは、ランニングコストとケースや消耗部品の廃棄処分の問題です。このあたりは適材適所での活用ということで。 テープ糊には小型化や機能進化、カートリッジの改良、デザインと、この先も発展する基軸を何本も持っていると思います。あるいは今よりも洗練されて、ひとつの方向に収束するのかもしれません。文房具の中ではまだまだ動きの激しいジャンルになりそうで、今後も注目したいところです。 和田哲哉の「文房具に寄す」過去の記事 ・赤鉛筆のお話 ・Thinking Power Notebookの新製品「トランプ」 ・今年も到来 手帳選びの季節 ・続・文房具を使い切る(工夫編) ・スッキリ系? モヤモヤ系? 文房具を使い切る … |
文房具をテーマにしたサイト「ステーショナリープログラム」主宰。オンラインショップ「信頼文具舗」店長。常にユーザーの視点に立ち、良質な文房具の普及に努めている
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