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電車の足元、線路の幅の話:狭軌と広軌はどう違う?(1)

[2009-11-02]

特殊狭軌線762mmの成り立ち


数少ない762mm軌間 黒部峡谷鉄道
数少ない762mm軌間 黒部峡谷鉄道(クリックで拡大)

762mmは明治末から昭和初期に全国各地に建設された軽便鉄道や森林鉄道に多く採用されたもので、敷設しやすく小規模輸送に適した軽量タイプです。このため輸送量が増えると1067mmに改良されたり、輸送量が小さいままだと自動車に取って代わられたりしてほぼ壊滅し、今では普通鉄道としては三重県にある近鉄の内部・八王子線と三岐鉄道北勢線、富山の黒部峡谷鉄道しか残っていません。


複数の軌間を採用する私鉄、その理由は?


これら4種の軌間のうち、地下鉄とケーブル以外で複数の軌間を採用している大手私鉄が3社あります。東急は前述の世田谷線以外は1067mmです。近鉄は奈良・大阪・名古屋線系統が1435mm、南大阪・吉野線系統が1067mm、内部・八王子線が762mmです。

バラバラになった理由は、成り立ちの違う鉄道が合併でまとまったためです。京王電鉄は京王線が前述の通り1372mm、井の頭線が1067mmです。これも両線の成り立ちの違いのためで、戦前の京王は京王線だけだったのですが、戦時中1社にまとめられていた東急・小田急・京急・京王が終戦直後にGHQ指令で分離されたとき、京王は1路線だけだと経営基盤が弱いと見られ、もともと小田急系の帝都電鉄という会社だった井の頭線をくっつけたのです(それで平成10年まで京王帝都電鉄という社名でした)。

普段気にすることの無い電車の足元にも、いろいろな事情があるのです。

1372mm軌間の京王線
1372mm軌間の京王線
同じ京王電鉄でも井の頭線は1067mm
同じ京王電鉄でも井の頭線は1067mm
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鉄学の道

山本浩(やまもとひろし)。南海電気鉄道勤務。学生の頃から鉄道好きの鉄道会社員の目線で鉄道業界のあれこれを書き下ろす。自社の貴重でレアな話題も時折飛び出します?

→  http://www.nankai.co.jp/

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