大人が本気で楽しめる玩具を生み出す ヒットメーカーの尽きない探究心 - 仲山拓也(大人向け玩具開発者)
[2009-10-29]
子どもの頃はどんな玩具で遊んでいましたか。 「僕が子どものころは怪獣ブームでしたから、とにかく怪獣のソフビ人形で遊んでいました。砂場や風呂場でストーリーを作って、怪獣たちを戦わせる毎日。とにかく空想が大好きで、発想力やイマジネーションはその頃から養われたと思います。ほかの玩具やテレビゲームなどで遊んでも、与えられたものでは満足できずに、違った遊びやオリジナルのルールなどを作って遊んでいましたね」 昔から企画やプロデューサーのような視点を持ち合わせていたんですね。 「今思うと、そういった部分はあったかもしれません。テレビゲームも最初は普通にプレーしているんですが、そのうち、自分ならこう作るのにと考えてしまって、いつしか空想の方に夢中になってたりしてましたね(笑) 。何かモノを生み出したいという気持ちは昔からありました。その延長が今の仕事に至っていると思います」 「入社したばかりの頃は、僕の地元の栃木にある『おもちゃのまち』で有名な壬生(みぶ)で戦隊ロボット玩具の設計をしていました。壬生にはバンダイの工場や生産ラインがあって、モノ作りの生産プロセスやノウハウを学ぶことができました。僕はそこで初めて頭の中だけ描いていた空想を具現化する術を知ったんです。すごく大きな経験でした」 思いついた玩具のアイデアは簡単に開発できるものなんですか? 「それはないですね。むしろ、様々なプロジェクトが動いているので企画を具体化するのは非常に難しいんです。いくらいいアイデアだとしても、頭で考えるだけの企画ではなかなか形にできません。そこで役立ったのが、設計時代に身に付けた生産までのプロセスに関する知識です。企画だけでなく具体的な生産までの流れを想定した案を出すと、企画も通りやすくなるんです」 ヒット玩具を生むために意識していることは何ですか。 「『この玩具はまさしく自分のためのものだ』と感じるこだわり部分を入れつつも、大勢の人が理解し、楽しめることを意識しています。やはり最終的に数多く売れるものにしなければいけませんから、ニッチなだけではダメなんです。日々のライフスタイルにマッチするものは共感を得やすいかもしれません。玩具は時代やそのときのニーズによって代わるものですから、これからも時代に合った届け方を見つけながら夢を提供していきたいです」 確かに、『リトルジャマー』は、玩具でありながら音楽を聴くという日々の生活にマッチしている。さらに大勢の人が見て楽しめる大衆性も含まれており、大ヒットしたのも納得がいく。本質を見極め、人を楽しませる要素を残しながら新たなモノを作る仲山氏。今度はどんな玩具を提供してくれるか、次回作が待ち遠しい。 (取材・文/大野 哲也 撮影/泉田 和範) 関連記事 ・『昭和銀座ジオラマ』を金子辰也氏が徹底レビュー! 特集・昭和という銀座のシンボル あの頃の銀座をもう一度 |
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