ボルダリングに挑戦 中編
[2009-10-25]
「右足上げて」 「そこのオレンジのホールドに足かけて」 「あの……降りていいですか」 みんなの応援も虚しく、イエさんは登ってすぐのところであっさり降りた。 「わたし、極度の高所恐怖症なんです」 「えっ…………」 一同顔を見合わせる。 「出来なかったけど、コレ楽しい!」 本当? と疑いたくなるような笑顔で、息を弾ませるイエさん。 「え~大半の方がクリアー出来たので、次のコース登ってみましょうか。今度のコースはまたピンクの8級ですが、さっきよりはムツカシイです」 「よし! 登ってみようよ」 「あっ、これ確かにムツカシイ」 「本当だー!」 盛り上がる一団。最年長の僕はなぜかアッサリ登れたが、みんな苦戦してポトポト下に落ちる。下はフカフカのマットが全面に敷いてあるので、落ちても大丈夫。どう見ても初心者の僕たちが、あんまり楽しそうにワイワイやっているもんだから、表の通りを歩いている人たちがどんどん立ち止まって店の中をのぞき込む。のぞき込むだけじゃなく「やってみようか」と受付に駆けつける人たちも続出。 |
かせきさいだぁ≡。作詞家/漫画家/文筆家/ひねもすラッパー。『ちょうどいい』とは何か?仕事の中から、遊びの中から、日々の生活の中から探索中。携帯サイトで『ゆがちょいライフ』(優雅でちょうどいいの略)でブログ、コラム、4コマ漫画も連載中。
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