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天日干しを手挽きに・・・あくなき探究心で飛躍した新進気鋭の蕎麦職人に出会う(前編)

[2009-10-02]


昼過ぎの蕎麦屋で「飲んでつまんで蕎麦を手繰る」を喜びとする 
蕎麦ライターが、本誌「男の隠れ家」の蕎麦特集で掲載しきれなかった 
お薦めの蕎麦屋をご紹介
。蕎麦にまつわるレアな蘊蓄話も。



前々から気になっていた蕎麦屋さんに、先日の麺産業展ではじめてお会いした。蕎麦への思いを熱く語るご主人は只者ではない雰囲気に溢れていた。早速流山市「すず季」へ。

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「すず季」(クリックで拡大)


店構えはどこにでもあるような町の蕎麦屋さん、といった風情である。昭和30年代に創業して、60年代に現在の地に移転。長らく出前を中心に営業していた。それが、7年前に三代目のご主人、鈴木宏富さんが手打ちに切り替えてから、俄然蕎麦ファンの注目を集める、新進気鋭の蕎麦屋さんへと劇的に変化を遂げた。

「同じ県内の『竹やぶ』さん、『ほそ川』さんの蕎麦を食べて、蕎麦ってこんな美味しいんだと思ったのがきっかけです」

どちらかの店で小僧さんから修業したい、と思っていた矢先、交通事故で瀕死の重症を負う。リハビリをしながら、2つの店のそばを参考に独学で手打ちを覚えた。

「毎朝、自分で蕎麦を打って、昼の営業時間が過ぎたら、どちらかの店に行き蕎麦を食べて、それを次の蕎麦打ちに生かす、という日々でした」

ついに2002年春から手打ちに切り替えた。しかし、蕎麦はなんといっても原料だ。いい蕎麦を手に入れるために常陸秋そばの本場、茨城県金砂郷に通ううちに、仲間と自家栽培を始めることに。

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「すず季」店内(クリックで拡大)

「自家栽培の常陸秋そばを出したら、お客さんが美味しい、美味しいと言って、店がライブハウスのような騒ぎになったんです。これはもう感動しました。お客さんが美味しいといって喜んでくれるのが今でもモチベーションになっています」

蕎麦の栽培を始めた頃に関西の手打ち蕎麦屋の草分け「凡愚」のご主人、真野龍彦さんと出会い、さらに、いろんな蕎麦屋さんと知り合った。

「本気でやっている蕎麦屋さんがいるんだと勇気をいただいた。ワクワクしてしまった」

阿部 文枝

阿部文枝(あべふみえ)。昼過ぎの蕎麦屋で「飲んでつまんで蕎麦を手繰る」を喜びとする蕎麦ライター。本コラムでは、本誌「男の隠れ家」の蕎麦特集で掲載しきれなかったお薦めの蕎麦屋を紹介する

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男の隠れ家 1月号
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