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筆記具の顔「ペンクリップ」を味わう。(後編)

[2009-09-14]


文房具の良さを語るのに、歴史やストーリーはいらない。
オンラインショップ「信頼文具舗」の和田哲哉氏が、
「良い」文房具と共に暮らす魅力を伝える信頼コラム。




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 ペンクリップについてのお話。あまりの思い込みの激しさに付いてこられない人も出ているかもしれません。今回が後編となります。あと少しお付き合いください。


特異なカタチには意味が


 前回の3本目と同様、これもシュナイダーの製品です。ノックボタン式の油性ボールペン。細く長いペン先からはじまり、後端に向かって連続的に軸が太くなってゆく異質なカタチになっています。ブラックとメタリック・グレーに色分けされた丸みのあるボディーはシャチやクジラあたりを連想させるもの。もはや極端に太くなってしまった軸後端部に合わせ、ノックボタンは巨大です。

ok090913a.jpg
シュナイダーの油性ボールペン(クリックで拡大)


 写真をご覧になって推察のとおり、色分けされた部分がペンクリップになります。ボディーと曲線を一(いつ)にしたクリップは、筆記時にクリップが手指に当たって痛くなることを防いでいると思われます。私は初めてこのボールペンを目にした時、あまりに特異なスタイルに受け入れがたい気持ちになったものですが、クリップが手に当たらない作りである事に気が付いて以降、いとおしさが芽生えてきたものです。

 こうした、ボディー側に切り欠きを入れたようなペンクリップの作りは、ラミーの「ノト」という製品にも見られます。しかし、ノトが軸に切り欠きを「掘った」だけであるのに対し、こちらはペンクリップがボディーとは別体部品で、開く機構を備えています。

ok090913b.jpg
クリップは開く機構を備えている。(クリックで拡大)


 とは言え、軸後半にボリュームを大きく持たせたボディーは、使ってみるとやっぱり不思議な感覚。手が大きな人にはちょうどよいのかもしれません。ちなみに本体はすべて樹脂製で軽量に作られているので、筆記時に軸の後ろが重くてたいへんという心配はございません。

和田 哲哉

文房具をテーマにしたサイト「ステーショナリープログラム」主宰。オンラインショップ「信頼文具舗」店長。常にユーザーの視点に立ち、良質な文房具の普及に努めている

→  http://www.wada-denki.co.jp/bunguho/shop00.html

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