1000円で楽しめるランチタイムコンサートの魅力を探る
[2009-05-29]
現実を忘れ、優雅な時間が味わえるクラシックコンサート。その実、開演時間に遅れないよう仕事を早く終わらせ、慌ただしく会場に向かう人も多いのではないだろうか。 そんな忙しい日々を送る人たちが注目しているのが、ランチタイムコンサート。昼休みを利用して気軽にクラシックなどの公演を鑑賞するもので、全国のいくつかの施設で行われ、話題になっている。 埼玉県芸術文化振興財団が運営する埼玉会館では、2007年度から「埼玉会館ランチタイムコンサート」を実施している。 日本音響家教会が選定する「音響家が選ぶ優良ホール100選」にも選出されている同会館では、席数1315席の大ホールのうち1階の1049席を解放してランチタイムコンサートを開催。年3回行われる同コンサートは、敷居が高く思われがちなクラシック音楽を気軽に楽しめるよう、1000円というリーズナブルな価格で提供する。「親しみやすい曲目、演奏間にトークを交えることでアーティストを身近に感じていただけるようにしています」(彩の国さいたま芸術劇場 音楽担当太田さん)。 アクロス福岡が運営する福岡シンフォニーホールでは、2006年から年に数回のペースで同じく1000円でランチタイム時のコンサートを実施。席数1200席、残響時間2.4秒(満席時2.0秒)という音響設備を誇る同ホールは、普段からジャズやラテンなどあらゆる種類の音楽を演奏することもあり、クラシック演奏の場合も、趣向をこらしたプログラムを実施している。 「フィギュアスケーター八木沼純子さんをお迎えして『フィギュアスケートとクラシック』を取り上げたこともあります。12月には『くるみ割り人形』をジャズとタップで贈る企画も予定しています」(アクロス福岡企画グループ加藤さん)。「こういう気軽なコンサートを定期的にやってほしい」、「知っている曲があって、馴染みやすかった」とクラシックビギナーからも好評が寄せられているという。 初心者でも楽しみやすいプログラム、時間のない人にも訪れやすいと感じてもらえる内容が、ランチタイムコンサートの特徴といえる。通常のクラシック公演は数千円~という価格なのに対し、1000円というリーズナブルな価格設定にしているのも魅力の一つだ。 福岡シンフォニーホールでは6月12日(金)にヴァイオリンの一種であるフィドルの第一人者、功刀丈弘氏率いるトリオによる「アイルランドの風に吹かれて~懐かしくも斬新なアイリッシュ・フィドル~」を開催。埼玉会館では「東京交響楽団メンバーによる木管五重奏+バグパイプ」を7月2日(木)に行う予定。 奏者も比較的リラックスしてか、普段の公演とは異なるカジュアルな雰囲気で体験できるのがランチタイムコンサートの醍醐味。つかの間のリフレッシュをしに、足を運んでみるのはいかがだろうか。
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